人生に影響を与えすぎてる。
人生に影響を与えすぎてる。
施川ユウキ先生
バーナード嬢曰く。
読んだ事はないけど名前だけは知っている。いつか読もうと思ってるけど読めてない。読もうとしたけど数ページでやめた。そんな本がいっぱい出て楽しい。
『渚にて』とかずっと放置してるし、『高い城の男』とか3回も途中で辞めてる。でもこの作品はそういう駄目な自分を肯定してくれてる様で救われる。
町田と神林の関係が最高なのはわざわざ言う必要さえ無い程自明なので割愛。
8巻のブレーメンの音楽隊の話が好きだな。「ブレーメンも音楽隊もここではないどこかの言い換えでしかない」
理想郷を想う時、同じ事を考えてた。
神隠しもジパングもユートピアもリミナルスペースもきっとそう。
アルテュール・ブラント
ヒトラーの馬を奪還せよ 美術探偵、ナチ地下世界を往く
結構前にTLで見かけてからずっと気になっててようやく手に入れたので読んだ。面白すぎ。
長年破壊されたと思われていたナチドイツ時代の馬の彫像が見つかって……という話。
これが筆者の実体験なの凄すぎる。
帯には『事実は小説より奇なり』と書かれているけれど、これ以上の言葉は無いかもな。本当に。
東ドイツ秘密警察とかネオナチとか、『如何にも』な組織が絡んでいるし、作者が尾行をされている事に気付いたり、小さな違和感から閃いたりしていてアクションミステリそのものだった。
どうなっちゃうのとハラハラして読めて最高でした。
市川ヒロミ先生
二兎の除霊師
挑戦的な表現がお洒落なバトル漫画。
1コマ1コマに拘りを感じる。画力も半端ないので常に魅せられる。
光と影の表現が好きだ。緻密な線で描かれているのにスッキリして見える。
尖った作風ながらストーリーは王道って感じで飲み込みやすいのも良い。めちゃくちゃ好きです。
今4巻まで出てるんだけど、もうすぐ終わっちゃうっぽい?
おすすめです。
辻村深月先生
冷たい校舎の時は止まる
audibleで。
冬の早朝の誰ともすれ違わない静かな通学路を思い出した。寒さへの不快と不安がないまぜになったあの感じ。作品からそれが伝わって来るので、没入感が凄い。
まずタイトルが良い。おしゃれで、声に出して読みたくなる。
ピースがカチッと綺麗に嵌まるみたいに伏線が回収されていくのが気持ちいい。これがデビュー作!??
長いんだけど、その分一人一人の掘り下げが丁寧にされてるから感情移入しやすくてあっという間だった。
ヒロインの名前が辻村深月で驚いた。最初何かの間違いかと思ったがミステリにはありがちらしい。そこそこミステリ読んでるのに知らなかった。
波木銅先生
万事快調
女子高生が学校の屋上で育てた大麻を使って大金を稼ごうとする話。
ここだけ聞くとただの犯罪話なんだけどそんな感じはしなくて、むしろ爽やかな青春ジュブナイルとして読めるから凄い。
年代の合わなそうなカルチャーからの引用は、若い故の背伸び感ともとれるし、軽率に軽快に物事が進んでいく展開そのものにも高校生らしいエネルギッシュさを感じ、少し懐かしい気持ちにさえなった。
当然駄目なんだけど、こういう青春を送ってみたかったと思わされてしまう凄まじいパワーを持った作品でした。
映画が公開中らしいので気になっている。絶対面白い。
難波優輝先生
物語化批判の哲学〈わたしの人生〉を遊びなおすために
そもそも物語化って何?ってレベルから読み始めた。
物語化をナラティブと読み替えると、その危険性が少し分かりやすくなる。(合ってる?)
自身の中の「理解、共感、承認」の重要性が行き過ぎて、他人にもそれを押し付けてしまう。
他人を自身の理解の範疇に押し込めてしまうという暴力性を、物語化が持つ事は忘れないでいたい。
これは陰謀論や差別に繋がる話でもある。
けれど物語化の全てが悪いとは僕も言いたくない。毒も薬になり得る。陰謀論が心を救う事もあるだろう。差別は良くないが、無くせない。だからこそ考え続ける事が大事だと改めて思わされた。
コミティア152で頒布した漫画『ペンタナール・オクタノール・ノナナール』です。
https://skybind.blue/v/YvhPgHIjIe
(1/7)
米澤穂信先生
王とサーカス
実際に起きたネパール王族殺害事件を題材にした、さよなら妖精の続編。大人になった大刀洗さんが主人公。
この事件の事も全く知らなかったので調べたら、これきっかけで王権が滅んでて驚いた。
陰謀論が力持った事例の中でもかなり大きい事柄なんじゃないか。
最後の真相には驚いた。今まで読んできたミステリー感的にそうはならないだろっていうどんでん返し。
こういう種類の絶望はなかなか味わえないと思うので一周回ってこの作品に出会えた事が今は嬉しい。
大刀洗さんのキャラクターも良い。クールに見えて内心は繊細な所とか。どこまでも誠実な在り方とか。映像化は無理だろうけど見てみたいな。
YouTubeにて期間限定で帰ってきたヒトラーが観れたので観た。
いつか観よう観ようと先延ばしにしてきたけど、やっぱり名作でした。
中盤で認知症の老婆がヒトラーを見て放った台詞「みんな最初は笑ってた」がこの映画を、何より史実そのものを表していると言える。
この映画は序盤から中盤までは実際笑える。だからこそ笑えないという構造が面白い。
ヒトラーの人間の部分。フレンドリーで親しみやすい側面がリアルなのも良かった。
遺っている写真とかに写ってるヒトラーはこの映画と同じ感じで笑っている。
俳優さんの演技がうますぎる。
話し方もヒトラーにめっちゃ似てるので字幕版で観るのがおすすめ。
米澤穂信先生
さよなら妖精
ユーゴスラビアから来た少女、マーヤとの出会い。ささやかな謎解きの日々。マーヤの帰国。残された最大の謎解き。
タイトルから何となく察せられたが、やはり切ない。途轍もない無力感に襲われて感想を書こうか迷った。
でも間違いなく米澤作品の中でも傑作だと思う。
ユーゴスラビアについては正直何も知らなかったので、これを機に色々と調べてみようと思う。
本作は元々古典部シリーズとして書かれていたらしい。それはそれで読んでみたかったかも。
それとどうやら新装版には花冠の日という書き下ろしが載っているらしい。読みたすぎるんだけど、15周年記念本って売ってるのか?
朝井リョウ先生
生殖記
もう何度この作者に驚かされたか分からない。ここまで人間を俯瞰して見るなんて事が出来るのか。
本作はそれをより顕著に感じる。
社会の成長に貢献したいと思えない。かといって共同体から追い出されるのは困る。
こういう両極性にはとても共感するが、尚成ほどの疎外感は経験して来ていない自分が言ってのけるには軽すぎる気もする。
終わり方も良い。
突き放されてるみたいで。結局人間は真に分かり合えない。世界は綺麗事じゃない。
同時にそれがひどく悲しいとも思える。他人の事なんて何も分からないけれど、それでも堪らなく愛しいと思える時はあるから。
このもやもやする読後感が好きだ。
根本聡一郎先生
プロパガンダゲーム
大手広告代理店面接の最終選考の内容は、宣伝によって仮想国家の国民を戦争へ導く、またはそれを阻止するゲームだった。
というのがあらすじ。
タイトルとあらすじの引きの強さ。
まず『六人の嘘つきな大学生』を思い浮かべたけど、本著は2017年刊行らしくこちらの方が古い。
攻防譲らない勝敗の行方、参加者の内情、そしてゲームの真の目的と二転三転する展開に夢中になって読める。
全く知らなかったけど漫画化もドラマ化もしてるみたい。確かにドラマ映えしそうな感じで、久しぶり観てみたくなった。
新名智先生
あさとほ
平安時代に書かれたとされる『あさとほ』という散逸物語の正体を追う。というのが僕なりの超簡単なあらすじだが、これだとかなり説明不足だとも思う。
とにかく非常に難解なホラー(?)だった。澤村伊智先生も解説で、乱暴に言えば分かりにくいと書いていた。
でもこの物語への没入を許さない読み口そのものが、本著作が持つテーマに繋がると言えそう。
考察する事が当たり前になり、他人の解釈がそのまま答えになりがちな今だからこそ、自分だけの解釈に身を委ねてみるのも良いんじゃない?と言われてる気になった。
『あさとほ』と聞いて何か思い浮かべるものがあった人はぜひ本著を手に取ってみて欲しい。
雨宮酔先生
夢詣
新年初の読了。去年も年明けにホラー読んでたけど、僕には新年をホラーから入りたい欲があるのか?
クトゥルフ×民俗学。そして見たら死ぬ呪いの夢の正体を探るというミステリー要素。好きな要素しかない。
作中に終始漂う、じめっとした仄暗い空気感にラヴクラフト作品へのリスペクトを感じる。
本作はクトゥルフ神話に詳しければ詳しいほどおすすめです。
知ってると「あ、これあれがモチーフだ」と頷きながら読めるので。
でも知らなくても楽しめるはず。
雨宮先生は本作がデビュー作っぽい。今後も追っかけて行きたい作家です。
去年に引き続き今年読んで良かった本を6冊挙げました。
アンドレ・ジッド『地の糧』
麻耶雄嵩『神様ゲーム』
染井為人『正体』
朝井リョウ『桐島、部活やめるってよ』
米澤穂信『冬期限定ボンボンショコラ事件』
石田勇治『ヒトラーとナチ・ドイツ』
他にも沢山あったけど、挙げ出したらキリが無いので。
note.com/rrr251/n/nac...
今年読んで特に良かった漫画。
三島芳治『衒学始終相談』
ほったゆみ 小畑健『ヒカルの碁』
たみふる『付き合ってあげてもいいかな』
今年はあんまり漫画は読まなかったな。
『付き合ってあげてもいいかな』は最終巻を読んだのが今年というだけで、元々ずっと追っていたし。
『ヒカルの碁』とか何を今更と言われそうだけど、なんか通ってなかったんだよな。でも読んでみたら人気も納得の面白さでした。
今年1番良かったのは三島先生の作品に出会えた事かな。『児玉まりあの文学集成』も良かったし、これからもずっと追っていくと思う。
米澤穂信先生
冬期限定ボンボンショコラ事件
小市民シリーズ最終章であり、エピソードゼロでもある。
米澤先生特有の涼しさを感じる文体や会話が、冬を舞台にした本作に映える。
何となく読むのを先延ばしにしていたけど、結果的に作中と時期が被ったのは良かった。
ヨルシカの火星人に萩原朔太郎の『猫』が引用されてた理由が、本作の内容にもあったのは読んでて驚いた。小佐内さんも、理解出来てない感じの小鳩くんも、どちらも可愛い。
二人の関係良すぎる。一見ドライに振る舞いながらも、何だかんだで互いを想い合っている。
次善とは言うけれど、少なくとも現状は最善という事だもんね。
二人のこれからをもっと見たい〜
ALT236 佐野ゆか訳
リミナルスペース 新しい恐怖の美学
TLで流れて来て気になったので。写真や絵が盛り沢山で楽しく読めた。
現在、皆がリミナルスペースに心を惹かれるのは、資本主義リアリズムによってディストピア的と感じてしまう様になった現実に抗う、オルタナティブな世界を求める気持ちがあるからなのでは。
などと勝手に考えた。
最近読んだ木澤佐登志先生の『終わるまではすべてが永遠』に影響を受けただけだけど。
僕はリミナルスペースを見て、ノスタルジーやメランコリーに勝る、強い憧れを抱く時がある。
誰も居ない、何も無い、静かな世界へただ逃避したい。で、気が済むまで散策して、帰って来る。
核P-MODEL ライブ「非コード人のアコード」大阪2公演
観てきた。
メモカ売り切れで買えなくて残念。
白黒の衣装着てZEBRA歌うのは狙ってるよね。アレンジめっちゃ良かった。やっぱP-MODEL時代の曲やってくれるの嬉しいな。
Racket Shoot2も最高だった。
パルテノンはライブだと迫力あって凄かった。間奏からシンセ→ギターソロの流れめっちゃかっこよすぎ。語彙力なくなる。
浦出美緒先生
死ぬのが怖くてたまらない。だから、その正体が知りたかった。
死について考えると気が狂いそうになる夜ってある。
体調が悪い時なんかは、悪い病気なんじゃ無いかと怖くて眠れない。
死んだら無になるのが恐ろしいのか、僕のいない世界が続くという事実が恐ろしいのかは良く分かっていない。死の前の痛みが恐ろしいだけなのかもしれないし。
読み終えた今も答えは出てないけど、本著はそれらを考える為の一助にはなる。
周りにいる人間は皆、死ぬことなんか怖くないって顔をして生活している様に見えるから、死ぬのが怖いって言ってる人がいるって事に安心する。
そんな心細い思いをしてる人にもおすすめの一冊。
八目迷先生
ミモザの告白
人気者の男子高校生、汐がある日突然女子の制服を着て登校して来て……。
というのが簡単なあらすじ。
トランスジェンダーを扱っていてライトノベル作品であるが、内容は激重。
無理解や差別がリアルさ通り越して、こんな嫌な奴居ないだろと思うレベルで最低で、ずっと胸が苦しかった。
作品全体を通して、綺麗事では済まさないぞ。みたいな八目先生の姿勢に好感が持てる。
受け入れない。許さない。妥協する。無関心。
フィクション的に大団円で解決しそうな展開でもそうしない所が好みでした。特に3巻。
お気に入りはやっぱり世良だな。本当に最低な奴なんだけど、こういうキャラ好きなんだ。
付き合ってあげてもいいかな14巻読み終えた。
終わっちゃうのが悲しくて、中々読むのに踏ん切りが付かなかったからずっと積読してた。
感無量です。感想は色々あるんだけど、いざ書こうとすると言葉がまとまらない。とにかく良過ぎた。
たみふる先生ありがとうございました。
ただただ2人の生活がこれからも続いて行くことを願うばかり。
逸木裕先生
彼女が探偵でなければ
5作の連作短編。前作も良かったけど、今作はより良かった。
謎を解明せずにはいられない主人公が、時に他者を傷つけてしまったり、巡り巡って救ったりする。
殺人事件が起きるタイプのミステリーでは無いものの、真相は知らない方が良かったと感じるようなビターな後味で重厚。
解答に至る道筋や伏線描写が丁寧で、読者に対してフェアです。
『太陽は引き裂かれて』は在日外国人差別を取り扱った話で重いが読んで良かったと思える。
謎を追う事と考え続ける事の類似性が示されているのも良かった。
安易な結論に飛び付き、楽になろうとする気持ちが目を曇らせ、差別に繋がってしまう事もある。
モモ艦長の秘密基地2巻も面白かった。どうやら3年ぶり?らしい。
正直、もう刊行されないんじゃないかと思ってたので読めるだけでも嬉しい。
何やら壮大な背景がありそうなSF世界で、自堕落な宇宙船の艦長が電力の節約に奮闘する話。
そうなった経緯は自業自得とは言え当然死活問題のはずなんだけど、主人公であるモモ艦長が適当なので切迫感は無く、ゆるく読める。
久青玩具堂先生
奇想怪談×天外推理
今日も彼女と"溜息"のオカルト研究会
ジュブナイル×ホラー×ミステリー。
民俗学の要素もあって楽しく読めた。こういう話大好き。
作中に登場するオカルト板への投稿文がそれだけでも読み物として面白い。
それを探偵役であり、ヒロインの宇津機(ウツハタ)先輩が現実へ解体していく。
推理の後先輩は本物の怪異に出会えなかった事を嘆きながらも、また別のオカルトを探求していく。
僕がホラーを好む理由に近くて嬉しい。
真怪なんてものはきっと無いんだろうけど、もし有ったらと考えるだけでもわくわくするもんな。
劉慈欣
三体
三部作全てaudibleで。
壮大すぎる。話のスケールが大き過ぎて、没入どころか飲み込まれて、めっちゃ長いんだけどあっという間に感じた。
登場キャラクターは皆聡明で、美形で、魅力的なんだけれど、この途方もない大きさの話の中ではただの矮小な一生物にしか過ぎないとさえ感じてしまう。
でもそんな小さな存在達が論理や感情で宇宙と向き合う姿に感動する。
そしてその感動がそのまま、果てしない物語の結末に表れている様で良かった。
出てくる単語もかっこよくて、中二心をくすぐる。
暗黒森林理論とか破壁人とか声に出して言いたくなる。
もっと色々書きたいけど、書き尽くせないのでこの辺で。
エルヴェ・ル・テリエ
加藤かおり訳
異常 アノマリー
読むのにめっっちゃ時間かかった!
海外書籍の登場人物を覚えるのがとにかく苦手なので、何度も登場人物一覧を読み返してた。
SNSであらすじも何も知らない状態で読むべき。的なことが言われていたので、それに習って読み始めたけれどそれも時間がかかった要因だと思う。
どういう話なんだこれ?ってなりながら読み進めて、ようやく話が動き出した時には安堵さえ覚えた。
結果的には面白かったけど、全然あらすじ読んで良いと思う。海外書籍に慣れてない人は特に。
少しずつ状況が飲み込めて行く臨場感はあるので読まないのも手。
本著を読んだ人の感想が聞きたい。
くらげバンチ12周年企画でつくみずの新作が予告、6つの新連載と20の読み切りも発表
https://natalie.mu/comic/news/646399?utm_source=bluesky&utm_medium=social
新連載と読み切りは本日から順次掲載。「少女終末旅行」の新規イラストも公開された。
#くらげバンチ