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ケイネすけ

@kaynethkay

記録用。当面は自我を持たない読書ツイート置き場にします。 大半のポストはTwitterからの転載・マイナーチェンジです。

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07.02.2024
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Latest posts by ケイネすけ @kaynethkay

トリフィド時代で評されたところの「心地よい破滅」ジャンルとしてこれほどイメージど真ん中な作品もなかなかないんじゃないか。
続きがあってもよさそうなところを、物語はこの一冊で終わりとなる。滅びが決まった二人の旅路をあえて最後まで見せないという空白の余韻があってこその物語なのかも。

17.02.2024 17:14 👍 2 🔁 0 💬 0 📌 0

農作業にいそしむ取締役と秘書、諦めかけた人力飛行に再挑戦する男など、見ようによっては人生引退後のスローライフじみた物語を軸としながら、その一方で滅びた集落の描写などから滅亡寸前の世界のシビアさもチラ見せさせてくる。この辺りの陰気になりすぎない寂寥感のバランスが抜群にうまい。
この辺の調整として、物語の舞台が北海道なのは人間がいない世界の荒廃感をオブラートに包んで不思議とワクワクする旅路に変えるうえでかなり大きな仕事を果たしてると思う。街が出てきた瞬間めちゃくちゃ殺伐としたからね。

17.02.2024 17:14 👍 3 🔁 0 💬 1 📌 0
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萬屋直人『旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。』

"喪失病"によって痕跡も残さず人々が消えていき荒廃した世界で、だだっ広い北の大地をスーパーカブで旅する少年少女。見渡す限りの草原のなか世界の果てを目指して地平線の向こうまで伸びる道路を辿る旅路は設定に似合わぬ牧歌的な空気を纏う。

世界が滅びる原因である"喪失病"は、記録や写真を含めた全ての存在の証がこの世界から消え失せてしまうという残酷なもの。旅のキーアイテムである日記帳は、全てが消えてしまう世界で生きた証を残そうという意志を象徴するようで作品テーマそのものだし、ルールハックじみた記載法も登場して面白い。

17.02.2024 17:12 👍 10 🔁 1 💬 1 📌 0

地球外生命体である「腕」とコミュニケーションを取ろうとひたすらに話しかけ続ける"実験"もユニークながら、そこから生まれたデカい感情が数千年をこえて遠い宇宙で結実するロマンに浸る。「庭」の世界の滅びも、人体を削り取る青色の蝶が世界に溢れかえり白い花畑のみが残る構図がひたすらに絵になり美しい。

本作に登場する「人類」、よく見ると各章ごとに生物種ごとまるっと入れ替わってると思うんだけど、そんなスケールのデカさを300ページ足らずの物語として纏め上げた手腕に感心する。

17.02.2024 17:11 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0
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入間人間『世界の終わりの庭で』

文明が衰退した世界で遺跡から発掘された機械人形の少女が語る、時代も場所もこえた長い物語。ラーメン屋で小説を書く少女、拾った「腕」に話しかける実験など、どこにつながるんだ?と訝しむような断章的物語が二人の出会いの物語として収束していくのは美しい構成。第一章のあれこれが最終章を読むと様々な繋がりとともに円環をなしていることがわかるのは面白かった。

17.02.2024 17:10 👍 4 🔁 0 💬 1 📌 0

300文字が上限なの、日常ポストには不要な長さだけどちゃんとした作品感想を呟こうとするとめちゃくちゃ助かる。Twitterで細切れに呟いた感想を流れに沿ってひとつにまとめたりもできる。

10.02.2024 00:20 👍 12 🔁 0 💬 0 📌 0
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わたしたちの怪獣/久永実木彦
最近で一番刺さった粒揃いの短編集。
怪獣・時空旅行・吸血鬼・ゾンビ
鬱屈し、絶望した日々を送る登場人物の元に突然現れ、世界を破壊していく非日常。壊れていく世界を前にして自らの内面と重ね合わせながら、自分なりに現状を打破しようともがく、幻想的で細やかな心情描写に心惹かれます。その手段はヤケクソにも逃避にも見えるしどんどん世界はぶっ壊れていくけれど、登場人物達が思い思いの方法で世界と向き合う姿は小さくとも希望や救いを感じさせる不思議な読後感。

09.02.2024 03:47 👍 6 🔁 1 💬 0 📌 0

一方で、「どうせ世界は終わるのに人を殺す意味はあるのか?」という"謎"については個人的に「終わるからこそ殺したいんじゃない?」としか思えなかったので、その辺の問題提起はあまり謎らしくは感じられなかった。
とはいえ、それが作品の魅力を損なうことは一切ないし、想像よりも景気のいい動機だったので満足。「もうすぐ終わる世界で人間を殺す理由」としてメインテーマと密接に結びついたとてもいいホワイダニットを見せてくれたと思う。

09.02.2024 14:17 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0

○○○○○○○○○○○○○○○という動機、○○○○○○であることを踏まえると秩序と正義への期待と失望がないまぜになっていてとてもよかった。○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ところも。
fusetter.com/tw/ogSZIW0X#...

このミステリパートがあったからこそ終わる世界を悲観せず生きられるようで逆説的な爽やかさがある。
終わりのシーンが本当に美しくて、未来への希望でもなく諦めでもなく、ただやりたいことを最後のときまで続ける人間の在り方にはどうしようもなく惹かれてしまう。

09.02.2024 14:13 👍 1 🔁 0 💬 1 📌 0

訳ありの逃亡者兄弟や小さな診療所に身を寄せ合う人々、大型商業施設を活用した残留者集落など、人影もなく閑散とした福岡の街でひっそりと静かに暮らす人々の生活が「まだ世界は滅んでいないぞ」という人間の意地のようなものを見せつけてきて、終末を控えた世界の空気感を存分に味わえる。

ミステリ面については、警察があてにならずまともな犯罪捜査が期待できない世界で捜査を続けるのは終末設定に限らずジャンルの様式美的状況ではある。そういう意味であまり「特殊設定」らしさはないけれど、ただ状況が特異なだけに普通のミステリではありえないような派手な犯行現場が描かれるのは面白い。

09.02.2024 14:11 👍 2 🔁 0 💬 1 📌 0
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荒木あかね『此の世の果ての殺人』

小惑星が日本に衝突しいずれ滅びる世界。ほとんどの人が国外へ逃亡するなか何らかの事情で街に残ったわずかな人々を凶悪な殺人鬼が襲う。

まず「最後の日に隕石が落ちる地に行くため自動車教習を受ける主人公」の時点で掴みはバッチリ。終わりを悲観した人々が絶望や狂騒に取り込まれるフェーズをこえ、終末が迫る状況のなか淡々と日々の営みを続ける人々が描かれるなかで、身に迫る具体的脅威として殺人犯が跋扈するギャップが印象的。ミステリ面では正義や秩序の不在をテーマにしながら、滅びかけた世界でなお残る人間の良心を見せつけるラストが眩しい。

09.02.2024 14:10 👍 6 🔁 0 💬 1 📌 1

走馬灯のセトリ、「クランツマンの秘仏」でも扱ったテーマだけど信仰の対象の価値は信仰するもの=生きている人間が決めるという姿勢がかなり好きなんだよな。そこに魂があると考えるならあるし、魂を見いだすくらいの精度を誇る複製テクノロジーはもはや反魂と区別がつかない。

09.02.2024 14:07 👍 2 🔁 1 💬 0 📌 0

こうして並べてみると本当に世界か人類が滅亡する話ばかり読んでるな今年

07.02.2024 14:55 👍 4 🔁 0 💬 0 📌 0

「走馬灯のセトリは考えておいて」
本当によかった……。死後の人間をAIとして残す技術を極限まで突き詰めたとき、生者と死者の境はどこにあるのか。死と生、バーチャルアイドルと中の人という二つの"虚実"が物語のなかで混じりあいその境がとけてなくなっていく展開は本当に圧巻。
本人を限りなく正確に模したAI人格というともすれば"偽物"扱いされがちなガジェットに、さらにバーチャルアイドルというもう一枚の虚をかぶせることでそこに魂を見いだすにまで至るの、テクノロジーが死生観さえ超えていく俺が見たかったSFそのものでガチで感動してしまった。

07.02.2024 14:51 👍 1 🔁 1 💬 1 📌 0

「火星環境下における宗教性原虫の適応と分布」
なんだこれ……。「宗教性原虫」という生物が存在するようにも、単なる信仰の伝達の暗喩のようにもみえて読んでるうちにわけがわからなくなる。原虫の学名がいちいちそれっぽいのは笑う。詳しい人がクスッとできる小ネタがたくさん散りばめられてそうな雰囲気はある。俺にはわかんないけど。

「姫日記」
眼鏡っ子美少女毛利元就のもとで全国統一をめざす軍師を数々のクソみたいなバグが襲う。
戦国美少女ゲーのパロディかと思ったら実在するゲームでアホほど笑った。柴田勝家オリジンじゃん。いいのか、これがオリジンで。KOTYの記事と合わせて読みたい一作。

07.02.2024 14:50 👍 1 🔁 1 💬 1 📌 0

「絶滅の作法」
人類滅亡後の地球に住みついた人間を模した生命体がほんものの寿司を食べる話。ほのぼの。背景生物に紛れ込んだ本物のトキを追って市街の外れに出ると水没した都心の荒廃した光景が現れるくだりがいちばん好き。
「人間」として暮らすうちに実存しない背景生物をひとつの人格として扱うようになり、次第に虚実の境界が溶けて人間みたいな反応になっていく。海に出て釣りをする異星人や稲を育てる異星人の姿にクスッとしつつも、その妙に人間的営みに独特の情緒が感じられる。

07.02.2024 14:49 👍 1 🔁 1 💬 1 📌 0

以下、収録作ごとの感想。

「オンライン福男」
『ポストコロナのSF』で読んだやつ!パンデミック後のオンライン化が神事にまで及ぶおかしみから始まり、謎に壮大なeスポーツを経て人と人との繋がりに帰着するの、与えられたお題を完璧に活かしててすごい。「もう普通に走ればいいじゃん」でほっこり締めるラストの温かさが好き。

「クランツマンの秘仏」
異常論文ブームのさきがけとなった短編であり、いつかの無料公開で読んだやつ。「信仰は質量を持つ」という奇想から負の質量という発想に飛躍し、異常なホワイダニットじみたラストを補強していくのは秘仏に取り憑かれた一人の男の妄念が感じられてよい。

07.02.2024 14:46 👍 2 🔁 1 💬 1 📌 0
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柴田勝家『走馬灯のセトリは考えておいて』

虚構と現実の境が溶けていくような六篇をおさめたSF短編集。とにもかくにも表題作が圧倒的すぎる。生者も死者も区別なく、今は死者となったバーチャルアイドルにペンライトを振る。テクノロジーが死生観まで塗り替えていくような結末に胸が熱くなる。

07.02.2024 14:45 👍 8 🔁 2 💬 1 📌 0

中盤から終盤の社会再興パートはかなり特徴的な印象を受けた。
崩壊後の世界で効率重視の新たな秩序を築こうとする人々、視力を失った人を見捨てられない人々、キリスト教的価値観に縋る人々、封建制を復活させようとする人々。いろんな派閥が出てきてたぶん作者的にいちばん書きたかったのはここなのかな〜と。

このように内容としてはかなり社会的なんだけど、主人公がヒロインの行方を探して荒廃したイギリスを旅するロードムービー的な側面も強くて素直に読みやすい。やっぱり滅びた世界は旅してなんぼよね。一冊で終末世界を様々な方向から味わいつくす、まさに人類滅亡作品の金字塔的作品でした。

07.02.2024 14:43 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0

トリフィドは人間を殺したらその場で腐るまで待機する気の長い捕食者なので、ゾンビと比べて人類滅亡のペースが段違いに遅いのも絶妙なバランスだと思うんですよね。再建を試みる人類にとって遅れてやってくる隠れた脅威だし、そのおかげで"静"の滅亡としてかなり独特の読み味になっている。
これがゾンビだったら差し当たってゾンビ対策に明け暮れることになりそうだし、中盤の再興社会論みたいな話にはならないだろうな……と。

07.02.2024 14:42 👍 1 🔁 0 💬 1 📌 0

本作が巧妙なのは視覚のうえに築かれていた人類文化を崩壊させたうえで視覚に頼らない捕食者を投入する点で、視覚を失ったことで生物の力関係が一夜にして逆転した様が遅れて実感される点なんですよね。今まで歯牙にもかけていなかった存在が不可避の脅威として人類の生存を脅かしてくる恐怖。

その点、トリフィドというクリーチャーの強さバランスの設定が絶妙すぎる。歩くし増えるし知性もある中距離即死攻撃持ちクソデカ殺人植物、ただしフルフェイスのヘルメットで攻撃は防げるし「トリフィド銃」とかいう兵器で普通に倒せるし火炎放射器でまとめて焼き払うこともできる。人類は直ちに滅びないけどいずれジリ貧だよねくらいの絶妙な強さ。

07.02.2024 14:41 👍 1 🔁 0 💬 1 📌 0

食人植物が襲来する前から街は阿鼻叫喚の地獄絵図であり、人類がいかに視覚に頼って文明を築いてきたか実感できて恐ろしくなる。目が見えなければ食べ物がみつからず死ぬ、それはそう。一夜にして人類とトリフィドの優位関係が逆転した一手としてこれだけ納得できるものもない。

ともすればパニックものとして進んでいきそうな序盤から一転、様々な勢力が人類社会の秩序を回復させようと戦い始めるけれど、いろんな主義主張の集団が次々と登場してさながら社会的思考実験の様相を呈してくるあたりかなり独特で面白い。むしろこの再建パートがメインコンテンツですらある。

07.02.2024 14:38 👍 1 🔁 0 💬 1 📌 0
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ジョン・ウィンダム『トリフィド時代』

一夜にして視覚を失った人類に、即死攻撃を放つ歩くクソデカ植物の脅威が迫りくる。真綿で首を絞められるように人類文化が緩徐に滅んでいく様に、瞬間的な滅びとは異なる凄みを感じる。
資源のために全世界で栽培していた謎の植物がある日を境に……というプロットは古典的ながら(古典だからね)、それが直接の脅威にはならずあくまでも「視覚を失った人類」をさらに追い詰めるダメ押しの一手だったのはかなり捻られてる。前半はほとんど話に関係してこないからね、歩くクソデカ殺人植物。

07.02.2024 14:38 👍 4 🔁 0 💬 1 📌 0

収録作「ペンローズの乙女」
トロピカルな因習に従って少女を生贄にささげる島の話がカー・ブラックホールをエネルギー源とする情報生命体が観測する宇宙の終焉に準えられていく。作者曰く「とにかく時間のスケールがデカい話を書きたかった」とのことで、SFならではの舞台の飛躍があり景気がよい。

07.02.2024 14:36 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0
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松崎有理『シュレーディンガーの少女』

65歳で死ぬことが定められた世界、デブに人権がない世界、数学が禁止された世界など様々なディストピアを生き抜く少女や老女を描いた短編集。表題作、"量子自殺"のアイデアを現実の世界とは位相がズレた平行世界の物語に持ち込むのは面白いアイデアだった。

ディストピアといっても全体的に戯画的で、深刻さよりもユーモアが先立つような印象がある。デブが飯を食ったら死ぬデスゲームが突然始まるし、「異世界数学」とか完全に学習漫画のノリ。ワンアイデアのショートショート集のような読み味で気軽に読める。

07.02.2024 14:34 👍 3 🔁 0 💬 1 📌 0

半人半人形、ビスクと有機体が入り混じった奇妙な美の形についてはかなり雰囲気が出ててよかった。「人間ってべちょべちょしてて汚いけど人形って綺麗だよね!」とでも言うような書き手の美意識が透けてみえるようで、楽しんで書いてるな感が滲み出ている。人形になりたい少女の最期が物語るように有機物から無機物への転身というモチーフは悲劇のなかにもある種の潔さと清潔感が感じられ、人類という種を突き放すようなラストの余韻に一役買っている。

個人的には下界の話をもっと読みたかったけれど、ここを詳しく描写すると明らかに話の本筋から離れていくので難しい。一方で怪現象を怪現象のまま説明なしで扱う手つきはかなり好み。

07.02.2024 14:32 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0
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瑞智士記『展翅少女人形館』

人類が球体関節人形しか出産できなくなった世界。ピレネーの奥地、人里離れた修道院に隔離された世界最後の人間の少女四人による愛憎入り混じった倒錯した人間模様が描かれる。全編通じてあざといまでの百合とフェティシズムに溢れ、好きな人にはたまらないのかも。

17世紀スペインの魔女裁判に端を発する奇妙な現象が現代へと続き奇妙な世界設定へと繋がっていくのは非常に惹き込まれる一方で、世界観は良くも悪くも少女たちの物語を彩るための舞台装置に徹しており、閉じた世界のフェティッシュな女女関係を楽しむのがメインコンテンツっぽい読み味。

07.02.2024 14:29 👍 2 🔁 0 💬 1 📌 0

各章の主人公たちの物語を読むことで最終章で出来上がる映画を擬似的に視聴できるという構造がうまいよね。いままでの話で我々読者が感じた希望を作中の人物たちと共有することができる。こうして抱いた希望が生きる意味、生きてきた意味として刻みつけられる。世界が滅びても滅びなくても。

今作の絶妙な点は、「極めて低いながら世界が終わらない可能性が残されている」ところであり、人によって現実の認識が違うのでそれが行動の差異にあらわれてくる。普段恋愛とか青春とかあんまりすすんで読まないんだけど、それが世界滅亡と組み合わさり「滅亡の淵での選択」の話になると一気に大好物になるのは不思議な化学反応。

07.02.2024 14:23 👍 2 🔁 1 💬 0 📌 0
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野宮有『どうせ、この夏は終わる』

数ヶ月後に隕石が衝突して終わることが約束されている世界の、最後のひと夏の青春ラブストーリー。諦念が漂う終末の空気感のなか、かつて諦めた夢を再度追う者や恋愛に一歩踏み出す者たちの姿を群像劇として描き出す。

状況設定そのものはベタながら、各章の登場人物たちの物語を繋ぎ合わせドキュメンタリー映画として「映画で世界を救う」ことを試みる最終章が素晴らしい。いいですよね、暗闇のなかで輝く人間の希望。「だからこそ、この時代は美しいのだ」という作中の台詞には首がもげそうになるほど頷いてしまう。

07.02.2024 14:21 👍 3 🔁 1 💬 1 📌 0

やっぱりこの特異な文体の圧はすごいし読ませる。時を止めた存在の幼さのあらわれか、本当に機械に意識が侵食されているのか。

侵食する機械の意識といっても、実際に侵食してくるのは意識そのものではなく身体認識なのかなぁと思ったりもする。実際のところ本作における語り手は限りなく人間なんですよね。人間の意識が身体に引きずられて舵を切り損ねておかしなことになってしまった物語。そういう意味では正しく身体性文学といえる作品なのかもしれない。

07.02.2024 14:19 👍 1 🔁 0 💬 0 📌 0