ゴーストドラム スーザン•プライス
ゴーストシリーズ第1巻。
カシの木に金の鎖で繋がれた博識な猫が語る物語。ニワトリの脚を持つ家に住む魔法使いチンギスが、生まれてからずっと塔に幽閉されている皇子サファを助け出してから大きく物語は動いていく……。
#読了
語り口や読みやすさは児童文学に近く、内容は神話や伝承のようなファンタジー……なんだけど、まったくもって容赦しない。にも関わらず、読み終わった後に残るのは、嫌なものではないのが見事で。読み手を引き込んで、良い距離で突き放す小説でした。
13.03.2026 15:22
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白き日旅立てば不死 荒巻義雄
「なんじゃよう分からん難しい本やけど読む?」と母から渡された本書。
一流企業を辞め、衝動的に日本を飛び出しカジノで旅費を稼ぎながらヨーロッパを転々とする主人公。現実か幻想か区別のつかない世界を彷徨いながら、記憶から欠落した過去へと辿り着く小説。
#読了
主人公の世界が歪み出してから面白くなっていく。それまでは「ヨーロッパ転々とながらも、随分と順調な。記憶がところどころ途切れてるとはいえ」ぐらいのものだったのに。
にしても、ひとに本を勧めるのにこれほどぞっとしない文言もそうそうないと思うんだ、母よ。それでも手に取った私が言うのもなんだが。
13.03.2026 08:20
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『アーモンドの木』は、他三編と違って、幻想的なところはないリアルな物語。こっちはネタバレをしたくないので多くは書けないけれど、もっとドロドロした話になりそうなのに、そうはならず妙に静かな読後感が残る不思議な短編でした。
10.03.2026 10:37
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デ•ラ•メアショートセレクション 運命の時計
表題作含む四つの短編集。表題作も『どろぼう』も面白いんだけれども『鼻』と『アーモンドの木』の(特に後者)インパクトが強い。
#読了
芥川の『鼻』は長いし、ゴーゴリの『鼻』はお出かけしちゃうし、こっちの『鼻』はロウで出来てる。で、そのロウ製の鼻の持ち主の話のラストが、綺麗ではあるんだけど、まったく予想もしない結末を迎える。ロウ製の鼻の話から、このオチ予想できる人は著者本人ぐらいしかいないんじゃなかろうか。→
10.03.2026 10:36
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海の魔法使い パトリシア•マクラクラン
海の魔法使いたちの中で、生まれたばかりの赤ちゃん魔女。お名前を決めなきゃいけないのに、どのお名前も素敵で彼女には一つに決めきれない。一つに決めなさい、ととうとうお母さんにきつく言われて……。
すごく可愛らしいお話でした🥰 ほっこり
#読了
09.03.2026 08:04
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西部戦線異状なし レマルク
第一次大戦中のドイツの一兵卒ボイメルとその戦友たちや戦場の話。
今、この本を手に取るかどうか、相当迷った。ただ、ベストなタイミングがいつかと考えたらそんなものは来ないか、もしくは後々「あの時読んでおけば」にしかならない気がしたから読むことにした。
#読了
さほど大した冊数は読んでいないけれど、私に衝撃を与えて価値観を変えた本というのはいくらかあって、これもその内の一冊になった。心に深く突き刺さる楔のような小説。
08.03.2026 14:42
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英米文学のわからない言葉 金原瑞人
翻訳家、金原瑞人による英米文学に出てくる日本人には馴染みのない言葉に纏わる軽い解説とエッセイ。
#読了
大変面白く読ませてもらいました。クリケットが1試合、1日から1週間ぐらい掛かって、試合途中でティータイムがあるなんて、知らなかったよ。あと、お菓子や食材についてもあれこれ載っているので、夜中に読むの厳禁です。きっちりお腹空いてえらい目に遭いました。
この本、ラストに付録として著者オススメの本が10冊以上載ってて、これがまた良いんだ。著者が前のめりで紹介してそうなのが文章から伝わってきて、読みたい本が増えました。本屋さんで探すか、図書館で予約しよ✨
06.03.2026 09:14
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木挽町のあだ討ち 鑑賞。
まず、原作が読みたくなった。
役者は良いし、大筋も良くて面白かったんだけど、演出と脚本がもうちょっと薄味の方が好みでした。結構早い段階でオチが読めてしまったから。
05.03.2026 10:21
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ホビットの冒険 J•R•R•トールキン
指輪物語の前日譚、フロドのおじさん、ビルボ•バギンズの物語。最初は”ホビットの受難”としか思えないところから始まって、指輪を手に入れしっかり”冒険”になって行くのが読んでて楽しくって!
#読了
この頃のガンダルフは”灰色の”とか付かない単なるガンダルフだったんだなぁとか思いながら読んでました。あぁ、これで終わるんだなぁって思わせておいて更に一波乱あったから、区切りつかずに結局、読み切ってしまいました。
04.03.2026 17:12
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帰れない探偵 柴崎友香
“今から十年くらいあとの話。”で始まる、どこにも帰れない探偵の小説。自宅兼事務所に戻ろうとしたら、そこに通じる路地がいくら探しても見当たらないところから始まる、霞のかかったような物語。
#読了
出てくる人物たちには(仮名)と付き、地名などが出るのはごくわずかで、出てきてもB国とか調べても実在はしない場所。ただ、元になってる各地の場所は明確に、もしくはなんとなく分かる。そんなぼんやりとした世界の中、依頼を進め、他者との会話でわずかに個々人の生に触れ、通り過ぎていくどこにも帰れない探偵の話は何とも不思議な読後感でありました。
02.03.2026 18:17
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アマディス•デ•ガウラ ガルシ•ロドリゲス•デ•モンタルボ
『愛その他の悪霊について』(G•マルケス)の中で書名が出てきた、ドン•キホーテを狂わせた16世紀初頭のスペイン最古の騎士道物。感想が長くなったから、ツリーにURL貼り付けます。
#読了
01.03.2026 14:04
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極北 マーセル•セロー
シベリアを舞台にした物語。あらすじには一切触れられない。何も知らずにそのまま読む方が、この本については殊に大事だと思うから。文体は真っ白な太い獣骨を削り出した彫刻のような印象を受けるが、それがこの世界観にぴったりだった……ぐらいしか言えない。
#読了
この本を読んだ人となら感想を語り合いたいとは思うけど、未読の人に向けては何も触れられないもどかしさよ。
20.02.2026 11:35
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今夜、すべてのバーで 中島らも
高校生の頃に読んで以来の再読。内容すっかり忘れてました。
アル中になって入院してから退院するまでの著者の実体験をベースに……というか、半自伝的小説なんじゃないかしら?
#読了
破滅的な考えと生きようとする意志、死と生の曖昧な境界を行ったり来たりする小説でした。酒飲みがこれ読んだら、どっちに引っ張られるのか。願わくば、後者であれ。
16.02.2026 18:15
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表題作については、「あなたはいつも自分のことだけが心配なのね」と夫に言った母も母で、ヴァイオリン第一であったり息子に自分と同じものを背負わせようとしてる様に「あなたはいつも自分の理想がすべてなのね」と言いたくもなった。余裕がなく、懸命で、休むことを是としない母を持つしんどさ、苦しさ、それでも母をどこか美化して裏切れないと思ってしまう子の姿は、切なくもの悲しい。
15.02.2026 14:41
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影に対して-母をめぐる物語- 遠藤周作
2020年に発見された表題作『影に対して』を含む六編の短編集。
#読了
遠藤周作の母や母をモデルにして書いたものを中心に集めたもので、大変興味深かった、と同時に文中にも書かれているように火のような人で燃やし尽くすか、暖めて人を幸せにするか、何かしら人に与える影響が大きな人だったんだなぁと。→
15.02.2026 14:41
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|'ω') カーメリタ戦ですよね?陰ながら応援しています
14.02.2026 13:43
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作中で問うていることは、普遍的なところもあり、愛についてのみではなくそれこそ何世紀もかかっても答えが出ないものなんじゃないかと。百年の孤独や族長の秋ほどの衝撃はないものの考えさせられる小説でした。
14.02.2026 13:18
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愛その他の悪霊について G•ガルシア=マルケス
侯爵の一人娘が市場で狂犬咬まれた。同じ犬に咬まれた他の者はみな狂犬病で命を落としたものの娘にはその兆候はないが……。
#読了
マジックリアリズムは薄いものの、文章はやっぱりマルケス。侯爵の妻がかつては魅力的だったのに蜂蜜酒とカカオに溺れて見る影も無くなったあたりの遠慮がまったくない文章(人魚のようだった体は三日たった死体のようにむくんで色がくすみ、今やその爆発的な、猛烈に臭い放屁には獰猛なマスティフ犬までが怯えあがった)に、「あぁ、マルケスだ」って変な笑いが漏れました。
14.02.2026 13:17
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ジャンプ 佐藤正午
強いカクテルを飲み、ぐでぐでになった主人公を自室に残し、リンゴを買って五分で戻る、と言って付き合って半年のガールフレンドが失踪したところから始まる小説。色々言いたいこと、書きたいことはあるけどネタバレになってしまうから一言だけ。
……それで良かったのか?
#読了
10.02.2026 14:57
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夜ふけに読みたい数奇なアイルランドのおとぎ話
挿絵がアーサー•ラッカムだというのに釣られて買ってしまったおとぎ話。なんだけど、知らない話ばっかりで面白かった。フィン•マックールがクウァルの子フィン(フィン•マク•クウィル)の意味なのも知らなかったし、彼の話も読めてホクホク☺️
#読了
09.02.2026 15:11
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青が散る 宮本輝
テニスや恋などに明け暮れた大学四年間を描いた青春物の傑作。
#読了
と、一文で書いたらこうなってしまうけれど、それに伴う眩しさや影の濃さ、痛みなども澄んだ文章で書かれていて、流れの速い、冷たい清流に押し流されたような感じがして、読み終わった今も海にプカプカ浮かんでるような感覚に陥ってます。
08.02.2026 12:14
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容姿は不器量とはっきり書かれていても、魅力的なヒロインで読みやすさもあり、『嵐が丘』のように愛憎入り乱れて揉みくちゃにされるようなものではないにせよ、面白かった。
ただ、これを発表した当時、シャーロット•ブロンテ名義ではなく男性名で発表しているので、その辺りのことを思うとちょっと複雑な心境になったりもする。
04.02.2026 10:40
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ジェイン•エア シャーロット•ブロンテ 河島弘美訳
『嵐が丘』の著者、エミリー•ブロンテのお姉さんの著作。孤児ジェイン•エアの10歳以降、家庭教師として生活し、その少し先まで(ネタバレになるからぼかします)のお話。
#読了
ジェイン•エアは自分の意見をハッキリと持つ女性として描かれ("女にも男と同じ感情がある"と文中にあったり、上流階級の美しく知識も豊富な女性に対し"派手だが純粋ではなく、容姿と才能には恵まれていても精神は貧しく、心は不毛な大地"と書かれてたりする)、当時としてはかなり新しい女性像だったのだろうなと。
04.02.2026 10:40
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パズルと天気 伊坂幸太郎
伊坂幸太郎の軽妙な文体が光る5編の短編集。ついつい笑ってしまうものや馬鹿馬鹿しいものもある中、持ち味の軽さが寄り添う優しさにもなっている『透明ポーラベア』が個人的には印象的でした。
#読了
01.02.2026 10:26
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忘れられた巨人 カズオ•イシグロ
舞台はアーサー王が亡き後の時代。うさぎの巣穴のような村に住む老夫婦が息子に会いに行くところから始まるファンタジー小説。カズオ•イシグロがファンタジー書くとは思わなかったよ。そしてファンタジー書かせても達者ですよ。
#読了
ファンタジーらしく悪鬼や騎士、竜なども出てくるけれど、書かれている内容は十分、今でも考えさせられるものでした。忘れてしまえるのは幸せかもしれないけれど、ね。
31.01.2026 15:25
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永遠の1/2 佐藤正午
佐藤正午のデビュー作。この当時の空気や価値観がそのままなので、今の作品として読むとちょっとびっくりするようなところがそこかしこにあるものの、これがデビュー作なのがとんでもない。今の彼の作品より当然荒いものの、中盤あたりからするすると読まされてしまった。
#読了
29.01.2026 14:42
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スティーブン•キングがさらっと"Twitter(旧X)"って呟いてるの見て、
彼のブレなさに安心した次第。
28.01.2026 02:44
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新編銀河鉄道の夜 宮沢賢治
表題作含む14編の作品集。宮沢賢治の優しさや言葉選びの繊細さがそこかしこに溢れてるが故に、苦悩や悲しさも浮き彫りになって読後の感想をどの作品も一言にパッキング出来ないもどかしさ。やっぱり独特だなぁ。
黙読してても、声に出して読みたくなってしまうリズムがあり、美しい文章がありで、練りに練ったんだろうなってつい考えてしまった。童話だから、子ども一人で読んでも、読み聞かせして貰っても耳にまで残るように。
#読了
27.01.2026 10:53
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ティファニーで朝食を トルーマン•カポーティ
表題作含む作品集。『ティファニーで朝食を』はホリーを”可憐”だと帯にも背表紙にも書いてあるけど「それはオードリーだからじゃないか?」とツッコミを入れたくなったりしつつ。
ホリーは掴みどころのない猫みたいな女性だなっていうのが、まず。あと、映画とは大きく違うところもあるので、原作に触れて良かった。洒落てる、の一言では片付けられない重さや深さがありました。
個人的には『花盛りの家』はどこかマジックリアリズムというかガルシア•マルケス的な匂いを感じる作品でお気に入り。あそこまで乾いてはいないけども。
#読了
25.01.2026 15:25
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